自己の本質を生きることと、周囲と調和すること〜バッチフラワーレメディ読書会最終回

植物療法のひとつ、フラワーエッセンス。

自然界の花のエネルギー的情報によって、心身の調和を導くセラピーです。

世界には多くのフラワーエッセンス(療法)が在りますが、なかでも最も伝統的で古典的なのが「バッチフラワーレメディ」です。

 

バッチフラワーレメディの国際的な研究家メヒトヒルト・シェファーさんと、著名な民俗植物学者ヴォルフ=ディーター・シュトルルさんが著した本がこちら。

「エドワード・バッチ 魂の植物 バッチ花療法への新しい洞察」です。

 

 

この本は、ケルト民族の歴史や文化、古代ローマの神話、アントロポゾフィー(シュタイナー哲学)、錬金術、植物形態学、占星術など、多角的な視点でのバッチフラワーレメディについて書かれた大変興味深い内容です。

 

私はちょうど2年前からこの本の読書会に参加させていただき、月に1回のペースで集まり読み進めてきました。

先日ようやく全てを読み終え、なかなか読み応えがあったな・・と感慨深く感じているところです。

 

この本から学んだこと、読書会での様々な洞察の中で得た事柄を引き金に、バッチフラワーレメディはどんなことに役立つのか、現代においてどんな意義を持つのかについて書いてみようと思います。

 

バッチフラワーレメディは、「シンプル」

 

レメディは目的の植物(主に花)を湧き水に浮かべ、太陽の光に当てることによって得られます。
イギリス人医師であったバッチ博士が、自然由来のレメディで病が癒えるように編み出した方法です。
この単純なレメディの作り方は、「誰にでもレメディを自分の手で作ることができるように」という彼の意図のもとに後世の私たちに遺されたと言われています。

 

花の種類ごとに瓶に入れられたレメディを私たちは手にすることができます。
感情の状態に合ったものを選び、それを少量ずつ口に含むだけ。

 

作り方も、使い方も、一見とてもシンプル。
けれども、そのシンプルさ=単純性の奥には、実は深遠なる複雑な世界が広がっているのです。

 

(https://www.healingherbs.co.uk/about-bach-essences/making-essences/sun-method/)

 

バッチ博士の言葉を借りると、「より高い秩序をもった植物」がレメディの原料になります。
バッチフラワーレメディの本質は、人間の魂の性質を呼び戻すことにあるのだから、それに共鳴する原植物が選ばれることには納得です。

 

レメディが出来上がるまでの工程では、地・水・火・風の四大元素のエネルギー的な関わりが含まれます。
大地と空気が植物を育て、太陽のエネルギーが植物のエネルギーを転写する力になり、水はその力を蓄えます。

 

色や形、好みの生育環境、成長の仕方など、植物の特性は多種多様。
レメディを摂るということは、その植物の生き様に自分自身の今生のテーマを重ね合わせることです。
もしレメディを自らの手で作ることができるのならば、シンパシーを感じるその植物の前に立った瞬間からすでに癒しのプロセスは始まっているのです。

 

意識の覚醒には孤独、悲しみ、憎しみなど心の痛みを伴いますが、その時にレメディが強力に作用します。
自分に起こる物事の道理や自分自身の完全性に気がつく、という覚醒のプロセスを辿りながら、否定的(に見える)な物事に対して中立的あるいは肯定的な意味を持つことで、心の傷が癒える可能性に期待できます。

 

つまり、バッチフラワーレメディのシンプルさとは、使い手を選ばず全ての人々に活用できるやさしいセラピーという意味だけでなく、「完全性」、「統一性」、「調和」と同義であるということです。

 

そしてレメディを用いる時に、何より大切なのは、感受性の鋭さ。
目に見えるものと同時に存在している、目に見えない複雑な世界やつながりを感じる感覚。

 

この感覚に鋭敏になればなるほど、自然の一部としての自己の存在、生命の根源的なものとのつながりを感じることができます。

その時に起きたインスピレーションは、力強いもの。

また植物の世界を通して、自己という深い森へ入ることができるのならば、自分らしく生きるという迷いのないシンプルさをもたらし、人生の物語がより豊かなものになるのではないかと思います。

 

 

「自分の力で」

 

現代は、昔に比べて生き方を自由に選べる時代。
それと同時に、自分は一体何者なのか、どう生きたいのか、自分の才能は何なのか、、自分をよく知らないと、周りに流され不自由になってしまうとも言えるのではないでしょうか。
自分らしく生きるには、自分らしさとは何か?をまず認識する作業が必要です。

 

そして思い描く人生を歩むには、自己を信頼することがとても重要です。
また、自分の内面的な特性、感情、行動パターンを客観的に把握することは、メンタルヘルスを考える上で大事な要素になります。
人と人との関係性における生々しいやりとりの中で、自分自身を見つめ「内省する力」が、これからのテクノロジー時代に一層必要になってくるのではないかと思います。

 

バッチフラワーレメディは、「どんな困難に遭ったり病気になったりしても自分の生きる力を信頼したい」と、人生の舵を自分でとり、常に主体的でありたい思う人にはとても向いています。

 

そして、自身の本質的な部分をしっかりさせながら、周囲との関係性を保つこと。
どちらか一方に傾むき過ぎてしてしまうと、必ず不具合が起きてしまうでしょう。
生き物として、「社会性」の無い、つまり自分以外の者とのつながりがなくては私たちは生きることができないからです。
この法則は自然界を見ればすぐに理解できることです。

 

両者が丁度良く釣り合っている状態をいかに自分自身で創っていくか。
それが、より良く生きるということなのではないでしょうか。

 

フラワーレメディは、植物たちが自然という環境の中で自らの生命を全うしているように、私たちの内省力を高め本来の自分を確固にするとともに、社会的な調和を心地よく維持することに役立てることができるのです。

 

 

 

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■感謝の言葉■
最後になりましたが、読書会のファシリテーターである京ヶ島弥生さんと村上志緒さんのお二人をはじめ、ご一緒させていただいた皆さんには改めて感謝しています。

弥生さんはこの本の翻訳に携わっておられ、バッチ国際プラクティショナーの先輩でもあります。
内容に難解な部分が多くあるため、皆で腕を組みながら思考を巡らせるがゆえに、読書会では毎回のように話があちこちへ脱線しました(笑)。
それでも多方面の知識をつなげ、簡潔に話をまとめて進行する弥生さんの推進力はさすがでした。

薬学博士の志緒さんからは、ゲーテの植物形態学や生物学など、特に自然科学系のお話を興味深く伺いました。
私も生物学が大好きで、科学の面白さのツボみたいなものを一緒に感じることができて嬉しかったです。
志緒さんの言葉を手掛かりに、学生時代に学んだ古い記憶を蘇らせながら、バッチフラワーの理解に結びつけることは個人的にとても楽しいものでした。
フィジー島での研究の話を交えた、植物療法の正しい在り方についても大変勉強になりました。

ありがとうございました!!