禅とバラの一期一会

横浜では今、バラが満開です。横浜市の花であるバラを主役にしたイベント「横浜ローズウィーク」が開催中で、港近くのガーデンはバラでいっぱいになっています。

そして、ガーデナーさんによる、バラをテーマにしたガーデンの展示も拝見しました。

見渡す限りバラ尽くし。どれも素敵。お花好きにはとっても気分が良くなる空間です。

もちろんバラを見に来たのですが、実は一番の目的はトークライブでした。お目当ての話し手は、禅僧である枡野俊明氏です。横浜市鶴見区のお寺のご住職でありながら、庭園デザイナーとしても世界でご活躍されています。

枡野さんが今回製作されたお庭は、日本庭園と西洋の花の女王であるバラを組み合わせるというもの。東洋と西洋のコラボレーションとなる庭をつくるにあたり、どんな構想をされたかというお話は大変興味深いものでした。

印象深かったのは、東洋の美しさについてです。西洋では「足すこと」に重きが置かれ、多くの花の種類や色などを集め、ボリュームを出していくことに美しさを求めます。一方、東洋では「引くこと」が大切で、その一輪の花を輝かせるために削ぎ落としていくことに美が追求されます。

枡野さんは、一つの花のいのちを生き生きとさせ、観る人をもてなす心を庭に表現しようとする精神性を込め、目線の高さ、石の大きさや配置などを徹底的に考え庭をデザインするのだそうです。

人間の計らいなどおよびもしない自然。

四季の巡りを肌で感じ、自然を心の拠り所にする生活をすること。

そして一点の曇りもない心で表現すること。

それが彼の表現する庭なのだそうです。めちゃくちゃ、カッコいい!

写真では伝えにくいですが、しばらく座ってその庭を眺めていたら、すーっと心が落ち着く感じがして、不思議と清々しい気持ちになるのです。

実は枡野さんのことはこちらの著書「所作の本」などで以前から存じていました。それ故に枡野さんの所作に注目してしまう私。舞台の上がり方からして美しかったです。

そういえば昔、お寺に座禅をしに行ったことがあったのですが、お坊さんの所作の美しさに感動したのは今でも忘れられないこと。生き方、心を映し出している、なんとも言えぬ美しさがあるのです。

この禅的美しさのお話を伺って、ハーブや精油のブレンドにも着想を得ました。東洋人としての感覚、思想、思考を研ぎ澄ませ、これからも鍛錬していこうと思います。