ガーリック(ニンニク) からだを強くするハーブ

Allium sativum

ニンニク人生

ニンニクのない人生など想像がつきません。 それくらい私はニンニクが好きです。辛みのあるスパイスとしてはもちろん、自然薬としてからだを良い状態に保つ食べ物だと実感しているからです。毎日の食事で健康を保つのが一番いいと考えている人にとって、必須のハーブなのではないでしょうか。

我が家の食生活はご飯とお味噌汁の和食が基本ですが、特に洋食メニューのときはニンニクを頻繁に使います。ドレッシングやシンプルな野菜炒めにさっと入れたり、トマトスープやカレーにはたっぷりと入れます。パスタやピザにはもちろん、チャーハン、餃子、麻婆豆腐にも必ず。こうして書き出してみると、知らず知らずのうちに日常的に食べています。

ニンニクの使い方を最初に覚えたのは、結婚して自分以外の人のために食事を用意するようになってから。イタリア料理の本で美味しいペペロンチーノの作り方を学んだのがきっかけだったと思います。でもペペロンチーノは夫の作る方がなぜか美味しい。

当時はニンニクを味としてのスパイスとしてしか認識していませんでしたが、ハーブを本格的に学び、健康食を実践していくなかでニンニクを見直すようになりました。もともと薬味が大好きですが、からだを元気にするハーブという視点が加わり、ニンニクの株がかなり上がったというわけです。美味しくて、健康維持に役立つなんて、ニンニクはなんとも素晴らしい。

毎日元気なのはニンニクのおかげと言っても過言ではないでしょう。そして疲れた日はニンニクを食べる。

まさにニンニク人生です。

時の洗礼を受けているニンニク

食材として、そして心身の健やかさに役立つ薬として古くから受け継がれているハーブは多くあります。なかでも、ニンニクはその代表格。時代を遡ること約5000年前、古代エジプト人たちはピラミッド建築にかかわる奴隷が強壮剤としてニンニクを食べていたそうです。

また1世紀に活躍したギリシア人の医師・植物学者ディオスコリデスはニンニクの薬用的な価値について讃えています。インドの伝統医学アーユルヴェーダの医学書や中医学の本草書に登場するなど、まさに長い年月を経て世界中で利用されてきました。

日本の古事記や源氏物語には「蒜(びる)」「大蒜」という和名で登場しているとのこと。ニンニクの語源は「忍辱」という仏教用語だという説があります。苦しみや屈辱に耐え忍ぶというという意味です。強い匂いの特徴があるからでしょうか。しかし修行中の僧侶は食べることを禁じられていたのだとか。なぜなら、ニンニクを食べると精がついて邪念を持ちやすく、修行に専念できないからだそうです。

血を、力を、巡らせる

ニンニクは、小さな鱗片(リンヘン)がいつくも集まっています。使うときは、一つずつ。傷まずにじっと待っていて、必要な時には力を分けてくれる、そんな存在感のあるハーブです。

特徴と言えば、あの特有の匂い。そのままだと無臭ですが、刻むと強い匂いを放ちます。それは硫黄化合物アリインがニンニク内の酵素によって変化したアリシンという成分によるものです。ニンニクには様々な成分が含まれ作用も多様です。強壮作用、抗酸化作用、抗菌作用があり、特に血中コレステロールを下げる、血圧を下げるなどの心血管系に対する作用に優れていることが古くから知られています。

また免疫学の研究によると、ニンニクのような辛みのある食品は免疫細胞を活性化するとのこと。玉ねぎやネギもその仲間ですね。反射的に胃腸の働きが活発になり、副交感神経が優位になることでリンパ球の増加を期待できます。よって、摂取し続けていれば免疫系の強化に役立つと考えられます。

ニンニクの使い方

使い方のポンイトは、できるだけ生に近い状態で、少しずつ。加熱すると辛みが緩和されて食べやすくはなりますが、一部の作用が失われます。子どもに食べさせるには仕方のないことかもしれません。ニンニクをスパイスとしてよく炒める使い方もありますが、薬効を期待する場合はできるだけ火を通しすぎないように。

そして、からだに良いからといって食べすぎには注意です。一度に大量に食べると胃腸に刺激が強すぎてしまいます。生のものなら大人で1日に1〜2片程度が適量です。

私はちょっと疲れた日にはニンニクを使った料理が食べたくなります。また風邪の流行期には、夫や息子にも積極的にニンニクを食べてもらうように料理を工夫しています。

レシピ 「ガーリックポテト」

我が家で最近人気のレシピを記しておきます。先日、割烹料理屋さんで食べた「アンチョビボテト」が絶品だったのですが、それを真似ながらアレンジしました。じゃがいもはメークインを選びやや固めに茹でて、ニンニクは多めにするのが好みです。ブロッコリーを加えても美味しいです。

【材料】
・じゃがいも 2〜3個
・ニンニク 1〜2片
・アンチョビ 1切れ 
・オリーブオイル 大さじ1
・塩 少々
・こしょう 少々
・パセリ 適宜

【作り方】
1 じゃがいも(皮つき)は一口大に切り、鍋にお湯を沸かして茹でる。
2 ニンニクは粗みじん切り、アンチョビは細かく刻む。
3 フライパンにオリーブオイル、ニンニク、アンチョビを入れて、弱火で軽く炒める。
4 茹であがったじゃがいもを入れて全体を混ぜ、塩とこしょうをふる。お皿に盛り、お好みでパセリをふる。