メディカルハーブを心身の健康のために活用する方法の一つ、ハーブチンキ。アルコールによってハーブの有効成分を抽出したもので、主に内用して使います。ヘルスケアとしてハーブの安全な使い方を守れば、大人だけでなく子どもにも大変有効に使うことができます。
少量ずつ、1日に3回
ハーブチンキは、1回につき1〜5mlを1日に3回、飲用します。
ハーブの種類(有効成分の作用の強さ)や飲用期間によって分量や回数を調整することもありますが、多くのハーブチンキの摂取量の目安とされています。
注意すること
乳幼児、妊娠中の方、アレルギーのある方、疾患のある方、医薬品との併用は、各種ハーブの注意事項に従います。
また上記に加えて、ハーブチンキはアルコールが苦手な方、胃腸・肝臓の弱い方も注意が必要です。その場合はハーブチンキよりもハーブティーの方が適しています。それでもハーブチンキを求める方には、アルコール成分を揮発させアルコール度数を下げてから飲む方法があります。
しかし完全にはアルコール成分を除去できないので、アルコール依存症の方など含め極少量でもアルコールを許容できない方にとってハーブチンキは不向きです。
ハーブチンキのアルコール成分を揮発させる方法
コップ1杯の熱湯または淹れたてのハーブティーにハーブチンキを適用量混ぜます。
しばらく置いて自然に冷めたものを飲みます。
子どもへの適用

ハーブは体内に吸収、代謝される過程で効果を発揮します。ハーブチンキの子どもの適用量について、たとえば年齢ごとなどの明確なガイドラインは存在しません。子どものからだは、ましてや大人を単純にミニチュア化したものではなく、また同じ年齢でも体重の個人差に大きな幅があるからだと思います。
市販のハーブチンキの子どもの適用量を見ると、大人の体重に対する子どもの体重の割合がハーブチンキの適用量とされているようです。
(市販のエキナセアチンキ。12歳以下の子どもは大人の半量と記載)
ハーブチンキの子どもへの適用について、国内のハーブ関連書籍では今のところ詳しい情報を見つけることができていません。海外の関連書籍では子どものケアをテーマにした部分では、体重に基づく適用量について記載されているものがいくつかあります。
我が家での子どもにハーブチンキを使う例というのは、風邪の予防や初期症状のケアがほとんどです。子どものハーブ体験は、幼児期のハーブティーから始まりその後、上記のようにアルコール成分を揮発させたハーブチンキを時々だけ飲むようになりました。
初めての場合は極少量の数滴から始め、学童期は多くても大人の半量以下を目安に、様子を見ながら飲ませています。
安全な使い方を守ることが大切
メディカルハーブは、私たちが一般的に食品として入手できるという時点で安全性の高いものです。けれども、ハーブの使用に関して悪影響の可能性を注意する必要があります。
ハーブの性質をよく知り、使い手の体質や体調に合わせて活用することができれば、ハーブチンキは効果的かつ安全なセルフケア方法となります。
秋山 真理子
心・からだ・魂を調和するハーブ療法(メディカルハーブ、アロマセラピー、フラワーエッセンス)を研究。家庭のセルフケアを学ぶ「ナチュラルレメディスクール フランフルール」主宰。ナチュラルライフ歴15年以上。【健やかで心地よい暮らしを自らの手でつくる】を旗印に、ハーブ療法の伝承と暮らしの実践についての講座、個人相談、執筆活動を続ける。>>プロフィール詳細