旅に出かけたいと思い立つのは、自然の中に身を置きたい、あの景色を見てみたいという気分が高まる時です。日常の外へ出て、日常を外側から観察し、自分自身が日常を体験していることや変化していることを感じ考えたいのだと思います。
先日、栃木県を経由して宮城県へ行ってきました。久しぶりの一人旅。
今回の旅は、会いたい人に会うため。そのお一人が、以前から気にかけていたノワイヨノットハーバルアーツの岩佐ゆみさんです。
ところで私は2019年現在横浜に住んでおり、都内へは1時間以内で行くことができます。本の著者や団体の主要メンバーにお会いする、イベントやセミナーに参加するとなれば都内がほとんど。人が多く集まる東京へすぐアクセスできるとても便利な環境です。
ですが、今回は都内ではなく東北地方のローカル地域に出向くという、いつものパターンとは違った感じに心踊らされました。
旅は、私の人生になくてはならないものだなと、電車に長い時間ゴトゴト揺られながら改めて感じました。昔はよく放浪の旅をしていたものです。そんな過去を思い出しながら。。
岩佐さんが発するモノや言葉や活動から、どうしてもこの人に会いたい、会わなくてはという衝動が私を動かしました。
-植物たちが人間を通して世界に求めているものは何か
-そして私たちはどんな目的を持ってどのように植物やハーブを使うのか
-人間と植物や自然とのつながりや関係性
私はそのことについて、誰かと「対話」がしたい。そして、誰かと分かち合いたいと常に思っています。
対話というのは、表面的でない、深層のところでの話です。それは必ずしも対面の会話のみならず、フィーリングや、表現活動や、言葉にできない”sense”だったりします。
岩佐さんは2011年の東日本大震災で津波被害に遭われたことをきっかけに、非営利の会を立ち上げました。そして2018年秋にNPO法人化し、ハーブガーデンプロジェクトを中心とする活動をされています。
場所は宮城県亘理郡山元町。私はご主人の車に乗せてもらいながら、災害当時のお話を伺いました。あれ以来初めて被災地を訪れましたが、まだ荒涼とした雰囲気が残っているのが印象的でした。
岩佐さんに初めてお会いした時、出逢えたことの偶然や必然を一人しみじみ感じていました。ハーブのように繊細かつ内なる強いバイタリティのあるお人柄に惹かれます。
人々にとっての集いの場所、祈りの場所となる、ハーブガーデンがこれから作られます。「ロスマリヌスの庭」です。なんて素敵な名前。ローズマリーにちなんだ名のもとに、色々なハーブが植えられるそうです。
土づくりからの、一人一人の手による手作り。非効率で、非生産的なことの中に、ほんとうに大切なことがあります。
私は遠方のため今は心ばかりにはなってしまいますが、この庭をメンバーの皆さんと一緒に見守っていきたいと思いました。私には何ができるだろうか。
ゼロから創ること、想いを形にすること、仲間とともに。
たくさんの大切な気づきをいただきました。
ありがとうございました。
ノワイヨノットハーバルアーツ https://noyau.jp/knot/