風邪の自然療法セルフケア 「エキナセア・チンキ」の作り方

風邪の流行する冬の季節に常備しておきたいのが、「エキナセア・チンキ」です。エキナセア・チンキは、免疫系を活性化するエキナセアを使ったハーブチンキです。

ハーブチンキとはハーブの成分をアルコールで抽出したもので、少量の摂取でも効果のある手軽なハーブ活用法です。

エキナセア・チンキはハーブ専門店や健康食品店などで購入することもできますが、家庭で作ることもできます。長期保存ができるので、あらかじめ作っておいて必要な時にすぐ手に取ることができるようにしておくと大変便利です。

もくじ

一般的な風邪の予防や手当てにエキナセア

エキナセアは北米の平原に自生し、先住民族の伝統医学から生まれたハーブです。

ドイツを中心に過去50年以上にわたってエキナセアの研究が行われ、抗ウイルス作用、抗菌作用、免疫賦活作用、抗炎症作用があることが分かっています。

エキナセアに含まれる多糖類が体内に侵入した異物を食べるマクロファージの活動を活発にし、免疫系の調整に重要なサイトカインの産生を促します。このことから、エキナセアは風邪、インフルエンザ、ヘルペス、カンジダ炎などにも有効であることが報告されています。

朝起きたとき喉の調子が悪い、からだがだるいなど、風邪の初期症状としての違和感を感じたとき、私はこのエキナセア・チンキを選びます。冬の季節のインフルエンザ流行期など、免疫力の調整のために予防的にも活用します。

エキナセアは、メディカルハーブとして適切な使用においては安全なハーブです。ただし、キク科植物に対するアレルギー反応の可能性や、自己免疫疾患をお持ちの方は禁忌であると言われています。

ハーブチンキの利点

ハーブチンキとはハーブの花、葉、根などをアルコールに浸し、有効成分を抽出したものです。

ハーブチンキは、少量で摂取が簡単、長期保存ができる、持ち運びに便利などの利点があります。

口内の粘膜から直接吸収されるので、特に風邪による喉の炎症や口腔内のケアに適しています。水にハーブチンキを薄めたうがい薬は感染症予防にも効果的です。

エキナセア・チンキの作り方

準備するもの

【材料】
・エキナセア(ドライ)10g
・ウォッカ(アルコール度数40〜50度) 100ml

【道具】
・ガラス瓶(ジャム瓶のようなもの)
・遮光ボトル(保存用。スポイト付きのものが使いやすい。)
・漏斗(またはティーストレーナー、茶こし)
・ガーゼ
・ラベル

*ガラス容器、遮光ボトルは煮沸消毒しておきます。

作り方

1.蓋がしっかり閉まるガラス瓶(ジャム瓶など)を煮沸消毒する
2.ハーブをガラス瓶に入れる
3.ハーブがしっかり浸かるまでウォッカを注ぐ
4.冷暗所に2週間ほど置いておく(時々瓶を振る)
5.漏斗にガーゼを敷き、ハーブを濾す
6. 遮光ボトルに入れる

飲み方

免疫力の低下を感じるとき、風邪の初期症状がある期間(1〜2週間程度)に飲みます。カップ1杯の飲み物に1〜3ml(小さじ2分の1程度)入れて1日に3回飲みます。
子どもの場合は、極少量を熱湯に滴下してアルコール分を揮発させ、冷まして飲みます。

健やかなライフスタイルの基本を忘れずに

風邪の予防とセルフケアは、良質な睡眠、水分と栄養の摂取などの健康的なライフスタイルが基本です。

ハーブは、からだの自然治癒力の働きを緩やかに促します。

からだの声に耳を傾けて、身体、感情、精神的なケアもおこないながら、風邪の予防やセルフケアのためにハーブを活用したいものです。

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