「病ではなく、人を観る」 エドワード・バッチ博士の物語①のつづきです。
バッチは医師の地位や富を捨てて、ウェールズ地方の小さな村へ旅立ちました。心とからだにやさしく、確かな効力のある自然薬を探し求めて、野山で多くの時間を過ごしました。
自生する数々の植物について毎日調べるなか、彼はようやく洞察を得ました。花は植物の生殖器官であり、そこには種子をつくる生命力が宿っている。太陽の力が最も高いときに開いた花にこそ、真の癒しの力がある、と確信したのです。
ある日の早朝、まだ朝露が降りたままの原野を歩いていたときのことです。バッチは、花びらについている一滴一滴の朝露に人々の癒しと共鳴する力があると直観しました。バッチは微細なエネルギーに対する感受性がとても高かったため、朝露のしずくが唇に触れた瞬間にその花に秘められた力を体感したのでした。
一つの花から充分な量の朝露を集めることは手間と時間のかかる作業です。多くの人に届けるには限りがあります。そこで、彼は選んだ花をいくつか摘み取り、清流の湧き水を張ったガラスのボウルに浮かべて太陽の光に委ねました。すると、朝露と同じ花の癒しの力を水に写しとることができたのです。
大地は植物を育み、風は息を与え、太陽はその力を目覚めさせ、水はそれらの恩恵を集める。地・水・火・風の自然界の四大元素のすべてを通じて、精妙なフラワーレメディを作ることに成功しました。
これこそが、バッチが求めていた、自然の叡智によって人々の心身を調和させる最もシンプルで本質的な方法だったのです。
(つづく)
参考文献
『心を癒す花の療法 フラワー・セラピーの世界』 ノラ・ウィークス 著、林陽 訳 / 中央アート出版社
『The Medical Discoveries of EDWORD BACH PHYSICIAN』 NORA WEEKS / DANIEL COMPANY
『バイブレーショナル・メディスン いのちを癒すエネルギー医学の全体像』 リチャード・ガーバー著、上野圭一監訳、真鍋太史郎訳 / 日本教文社


