「19の新しいレメディ(セカンド19)」 エドワード・バッチ博士の物語⑥のつづきです。
バッチは人々を真の癒しへと導くため、自らが発見して体系化した38種類のフラワーレメディを多くの患者の元へ届けたいと心から願いました。
新聞や雑誌に記事を書こうとしましたが、壁は高く、思うようにはいきませんでした。そこで、フラワーレメディについて小さな広告を出すことから始めました。
1932年、その広告を出したことで英国医師会の名簿からの除名を警告されました。バッチは正統医学の医師であり研究者であったからこそ、自分の見出した全く新しい治療体系に対して医師会が反抗するだろうとわかっていました。
しかし彼は地位や名誉を失ってでも、自身の信じる道を突き進むために方針を変えることはしませんでした。
そして、フラワーレメディを普及させる最善の方法は自分の足で各地を巡って講演することだとバッチは考えます。
50歳の誕生日を迎える1934年9月、イングランド南部のウォリンフォードにて、初めて一般市民向けの講演をおこないました。病気が引き起こされるのは自らの人生の目的を見失ってしまい、精神的な気づきを必要とするときであるということ、そしてレメディがその気づきを助けるのだと、やさしい言葉で民衆に語りました。
同年にフリーメイソンの集会でも講演し、自然界のハーブの叡智について説きました。
講演を終えたバッチは、自分の研究ノートのほとんどを捨てました。それは、後世に学ぶ人たちを惑わせないためです。大切なことは知識の中にはない、と示したかったのかもしれません。
これまでの自身の研究を見届けるころ、バッチはいのちを全うした末に最期の秋を迎えることになりました。かつて余命宣告を受けていましたが、レメディの完成のために奇跡的に生き延びた人でした。
バッチは人間の内面の暗闇が身体に与える大きな影響に気づき、真の健やかさとは自己の人生の目的に基づいているという優れた洞察を得ました。さらに人間の霊性と感情と身体に変容をもたらすことのできる植物が自然界にすでに在ることを確信し、フラワーレメディとして遺したのです。
“ Heal Thyself 汝自身を癒せ ”
誰もが自分自身を癒すことができるというバッチの言葉は、私たちの心のなかに灯る永遠の光となりました。
参考文献
『心を癒す花の療法 フラワー・セラピーの世界』 ノラ・ウィークス 著、林陽 訳 / 中央アート出版社
『The Medical Discoveries of EDWORD BACH PHYSICIAN』 NORA WEEKS / DANIEL COMPANY
『フラワーレメディの真髄を探るエドワード・バッチ著作集』 ジュリアン・バーナード編、谷口みよ子訳 / BABジャパン








